連合改革への私の決意

全国ユニオン会長 鴨 桃代

 
1.「全国ユニオン」とは? 自己紹介をかねて 
 
全国ユニオンは、「誰でも一人でも入れる労働組合」として、正社員だけでなく、パートや派遣、契約社員など非正規雇用労働者(以下「非正規労働者」)も組織している個人加入の労働組合です。
 
私たちは当初、連合には加盟していませんでした。私たちパート・派遣・有期などの労働者からすると、とても遠い存在に思えたからです。ところが、2001年の春闘で、連合は「パートの時給10円引き上げ」の方針を掲げ、その後も、均等待遇の法制化などの方針を力強く打ち出しました。私たちは、こうした一連の動きを、共感をもって見つめ続け、2002年、大きな期待を胸に連合への加盟申請をしたのです。
 
2.非正規雇用労働者の拠り所に 
 
連合が結成された1989年当時、パートは連合組合員と同じく約800万人でした。そして現在、連合組合員は700万人弱。それに対してパートは1200万人です。つまり、連合は、いまだに正社員中心の組織を脱することができず、いまの雇用・就労形態の変化に立ち遅れている実態にあります。
連合は、2001年の大会において「ニュー連合」方針を提起し、「未組織労働者の組織化」「非典型労働者の組織化」を強くアピールしてきました。さらに、連合評価委員会も強くそのことを指摘しています。しかし、連合全体としての取り組みはまだまだ不十分だと思っています。
いま求められているのは、連合組合員数を上回る非正規労働者をもっと本気で仲間に加え、「均等待遇」の立法化や「理由のない有期雇用」への規制などに総力をあげて取り組むことです。非正規労働者の声を反映し目線にたった運動を提起する、直面 している問題を一緒にたたかうことです。連合が、もっとも労働組合を必要としている人たちの拠り所になることです。
また、この仕事は正社員でなければならない(できない)ということではなくなってきています。企業によっては、正社員賃金を非正社員賃金に合わせる、「逆均等待遇」を始めているところもあります。均等待遇は正規、非正規問わず、全労働者の課題としての取り組みが求められています。
私は、この間、連合が笹森会長を先頭に推進してきた「非正規雇用労働者の組織化」「均等待遇立法化」をさらに推進していきたいと思います。それが、今回の会長選に立候補した第一の理由です。
 
3.労働組合運動の活性化へ 組合民主主義を貫く
 
今回の私の立候補表明については、いろいろなご意見やご批判があると伺っています。私自身も直前まで悩み抜きました、
ただ、今回の連合役員推薦をめぐる経過は、とてもわかりにくく不透明なものでした。それなら、選挙で決着をつけるべきではないか、それが組合民主主義の原則ではないか、そういう趣旨のことを連合の中央執行委員会でも発言させていただきました。ところが、会長選が実施されないことになりました。これは、組合民主主義の面 から決して好ましいことではないのではないかと思い、急遽、「私の一票」を活かすため立候補に踏み切ったのです。これまで調整努力をされてきた方々からすれば、とんでもないことをしてくれたと思われるかも知れませんが、結果 はどうあれ、投票によって正々堂々と結論を導くことが、連合運動の将来にとって望ましい姿であると確信しています。
この4年間、笹森会長は、「社会的労働運動」「開かれた労働運動」という、新鮮なメッセージを労働者に発信し続けました。「連合が変わり始めた」と労働者が期待感をもち始めているときに、今回の役選が「大単産の持ち回り人事ではないか」というイメージしか連合内外に与えないとしたら、たいへん残念です。「希望格差連合」でなく、非正規労働者に希望を与える開かれた連合、改革し続ける連合を発信し続けたいのです。選挙の実施くらいでヒビが入るというような、そんな脆い団結では、この危機の時代を乗り切っていけないと思うのです。この点について、是非とも皆さんのご理解を賜りたいと思います。
 
4.小泉政権との闘い
 
個々の具体的な政策については、あまり多くをのべる必要はないと思っています。というのは、今回の連合の運動方針を全面 的に支持し、それを着実に行動に移していきたいと考えているからです。
強調したいのは、社会の二極化を加速させ、一方的な負担増を強いる小泉政権との闘いです。国会における審議は、残念ながら「冬の時代」に入ることを覚悟しなければなりません。だとすれば、与党政治にノンというのは、私たちの行動以外にはありません。行動でしか、小泉政権に一票を投じた働く者の心を労働組合に取り戻せないと思います。
なかでも、労働契約法をはじめとする労働法制の改悪には、断固として反対していきたいと思いますし、パート労働者の均等待遇立法化は、幅広い運動の展開によって、何としても実現していく決意です。
 
5.平和への願い
 
最後に平和の問題について触れさせていただきたいと思います。今回の選挙結果 によって、いろいろな面で悪い方向にいくことが懸念されるわけですが、一番心配なのは平和の問題です。焦点となっている憲法第9条について、見直しをすべきとの声が一部にあるようですが、これは絶対に許してはならないと思います。連合としても、「どんな戦争にも反対する」と強調されてきた笹森会長の想いを今後とも引き継いでいくべきだと考えています。
 
おわりに
 
 以上、私の決意の一端を述べさせていただきました。繰り返しになりますが、今回の私の立候補表明は、一途に連合運動の活性化を願ってのことです。全国ユニオンは今後とも明るくさわやかに、連合運動の一翼を担っていく決意を表明して、私の立候補表明とさせていただきます。
 
 
プロフィール★
 
鴨 桃代(かも・ももよ)
 

1988年3月 千葉県労働組合なのはなユニオン結成。書記長就任。

1998年9月 同ユニオン委員長就任

1999年~2003年、コミュニティ・ユニオン全国ネットワークの共同代表就任

 

2002年11月 全国コミュニティ・ユニオン連合会(略「全国ユニオン」)結成。
         会長就任

2004年12月 非正規雇用フォーラム結成。共同代表就任
 
 

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